犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら



「赤って、ワインよね?」


「そーだけど。あれ?
赤の方が好きだったよな?」


「えっと、それはそうなんだけど...
浅香...今日、車だよね?
えっと...。この後はどーするつもり?」



恐る恐る確認してみると、あぁ。と不敵な笑顔を見せる彼。


「守屋はどーしたい?」


余裕と色気たっぷりにそう聞いてくる浅香に、やっぱりこの後は、“そーゆうこと”なのかと変な想像を掻き立てられる。


「ど、どーしたいって...。」


そんなこと聞かれても困るわよ。
帰りたいけど、如何せん、今日の私は少し変だ。
今までは気にしたこともなかった浅香のオトコの部分をヒシヒシと感じて、この先の展開に興味が湧いている気持ちも否めない。



ほんと、どうしちゃったの。私は。



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