犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
いつものよりもすこぶる機嫌が良さそうな浅香は、次々と運ばれてくるイタリアンコースの料理を綺麗に食べて、満足そうに微笑んでいる。
やられた...。
私が今日1日、小さなことにときめいていたり、この先を少し期待してしまったことを彼は全てお見通しなのだろう。
そんなご機嫌な浅香にグウの音もでない私は、ここまで来たからにはと料理に集中することにした。
どの料理も本当に美味しくて、私もかなり満足した。こんなお店を浅香はどうやって見つけたんだろう。
やっぱり他の女性と色んなお店をたくさん回っているのだろうか。そう思うだけで、やっぱり私の心は少し不機嫌になる。
それと同時に、こんな奴にここまで心を揺さぶられている自分が本当に情けない。
恐るべし、浅香 孝弘。
これは、彼の女を堕とす技術を甘くみていた私への天罰かもしれない。
とこれまでの私の彼を軽視していた言動を少しばかり反省した。