犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
傲慢で、自己中。強引で意地悪。
女癖が悪くて、スカしてて、意気揚々としてて、最低。
世間の多くの女性が望むような男性像では決してないはずだ。
「結菜はさ、いつも浅香くんの隣に居るから麻痺してるんじゃない?
男らしいところとか、気遣いができるところとか、そーゆう所にもっと注目するべきだよ。
昨日のデートを思い出してみて?
話してる時の結菜、恋する乙女みたいだったのに。素直になって認めることも大事だよ?」
「こ、恋する乙女って!それはないでしょ!
頭の中、アイツの悪口だらけなのに!
そ、それに!昨日のはデートじゃないもん!
気遣いができるように思えたのだって、アイツが女の子の扱いに慣れてるだけだもん。」
そう言いきる私に美和はやれやれという表情だ。
確かに、こうも必死で否定していると、逆に強がっているようにしか見えないだろうなと自分でも少し、呆れてしまう。