彼の溺愛はわかりづらい。

▼「聞きたい」



色々あった(ありすぎた)夏休みももう終わり、2学期が始まった。
もう体育祭は目前だ。

しかも、海堂と付き合い始めたことがクラス中に知れ渡り、このまま学年中に広まりそうな勢いだ。

だから、新学期はじまったばかりだというのに、既に学期末くらい疲れている気がする。



「琴はさー、海堂のこと名前呼びしないの?」

「え?」



唐突すぎるしぃ(と、海堂ファンクラブの皆さん)の質問と気迫にびっくりして、疲れてボーっとしてた私も、軽く目が覚めた気がした。



「な、なんで急にそんなこと…」

「お互いが名前で呼び合ってるの見たいから」

「ずっと気になってたけど今言ってみた」

「なんとなく便乗して」



…なんか、理由は色々あるみたいだ。

けど、急にそんなこと言われてもハードル高い。
…前に少しだけ名前呼びしたこともあったけど、すぐにやめちゃったしなぁ…。

海堂に名前で呼んでもらえるのは、単純に嬉しい。
…海堂もおんなじように思ってくれるかなぁ……。




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