水瀬くんは浮気をする生き物です
「俺はなんともないけど、そっちこそ大丈夫?先生は軽い脳しんとうだって言ってたけど相当強く打ったよね?歩ける?」
「私は全然…!ちょっとたんこぶになってるくらいで、普通に歩けます!なんともないですっ」
「ならよかった。じゃあ帰ろっか」
「…へ?」
窓の外に目をやると真っ暗で。
「い、今何時…!?」
壁掛け時計はもうすぐ19時を指そうとしている。完全下校時刻だ。
「ま、まさかこんな時間まで待っててくれたんですか…?」
「いや、待つっていうか俺のせいだし、心配だったから」