雷王に愛された花
「ピンク色なの?なんだか違う色にも見えるんだけど。」

「これはピンクローズって言う石から作られてて、光の種類によって色が変わるんだ。こういう照明の元ではピンク色だけども、陽の光の元では純白なんだ。君のような色だろう。」

「私こんなにキレイな色を持ってないわ。」

「いーや。本来のミレイはきっともっと明るくて太陽のようなんだろう?これをつけた時は自分と正直に向き合ってくれよ。俺とそう約束してくれないか?今、ここで。」

「分かった。約束する。こんなにキレイなピアスに見合うような大人になりたい。」

「あぁ。ミレイ、君ならできる。

ほら。付いたぞ。鏡、見てごらん。似合ってるよ。」

「ありがとう。嬉しい!勇気が出したいときにつけるわ!」

「あぁ。いつか付けた君に会えるといいな。言い出せなかったけど、俺、明日の午後迎えが到着するはずなんだ。」

「そんな、、、急過ぎるわ。なんで言ってくれなかったの?教えて欲しかったな。」

「あぁ。悪い。なんだか言いづらくて。ミレイが心配だったんだ。あんな婚約を結んでショックを受けてたのに、さらっと帰りにくくてな。」

「もう大丈夫よ。というか今日はすっかり忘れてたわ。昨日の今日なのにね。半年あるんだもの。どうにかなるかもしれないしね。」

「あぁ。前向きにな?そろそろ帰るか。ユリン殿が心配し始めるだろう。」

「そうね。今日は本当に楽しかったの。ありがとう、付き合ってくれて。」

「俺も楽しかったよ。」
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