洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-
気が遠くなるほど長く長く戦争をしている人間と魔族。
だけれど実のところ魔族領は大陸の中でも端っこの端っこにある半島で、境には深い谷が存在しているため、人間が魔族の姿を見る機会ってのはほとんどない。唯一まともに行き来できる道が国境の峠道で、そこは常に戦地になっている。
魔族は基本的に軍人以外は国の外に出ない。
国境近くの街や村の人間ならともかく、遠く離れたこの付近の人間なら一度も見たことがない方が多いだろうと思うのだ。
だけど傭兵なら国境の戦地に赴いたことがあっても不思議じゃない。
私はそんなことを思いながらチラリと背後を伺う。
二頭立ての馬車に背をもたれさせて気を失っている少年。
傭兵たちと同じく人間。
淡い金の髪に肌は白い。
右の肩から腹にかけてを浅く切られていて、結構な出血をしている。
残念ながらまぶたは固く閉じられていて瞳の色はわからないけど、キレイな顔をしているのは確か。
「私、キレイなものって好きなの」
キレイな宝石も
キレイなドレスも
キレイな景色も
キレイな顔も好き
「でも醜いものはキライ」
特に内面の卑しさや醜さが外面に出ている人なんて、最悪。
「しかも期待を裏切ってくれたし。私はもっと盗賊らしいのが見たかったのに」
だから--。
「消えて」
だけれど実のところ魔族領は大陸の中でも端っこの端っこにある半島で、境には深い谷が存在しているため、人間が魔族の姿を見る機会ってのはほとんどない。唯一まともに行き来できる道が国境の峠道で、そこは常に戦地になっている。
魔族は基本的に軍人以外は国の外に出ない。
国境近くの街や村の人間ならともかく、遠く離れたこの付近の人間なら一度も見たことがない方が多いだろうと思うのだ。
だけど傭兵なら国境の戦地に赴いたことがあっても不思議じゃない。
私はそんなことを思いながらチラリと背後を伺う。
二頭立ての馬車に背をもたれさせて気を失っている少年。
傭兵たちと同じく人間。
淡い金の髪に肌は白い。
右の肩から腹にかけてを浅く切られていて、結構な出血をしている。
残念ながらまぶたは固く閉じられていて瞳の色はわからないけど、キレイな顔をしているのは確か。
「私、キレイなものって好きなの」
キレイな宝石も
キレイなドレスも
キレイな景色も
キレイな顔も好き
「でも醜いものはキライ」
特に内面の卑しさや醜さが外面に出ている人なんて、最悪。
「しかも期待を裏切ってくれたし。私はもっと盗賊らしいのが見たかったのに」
だから--。
「消えて」