洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-
♢♢♢♢♢
「……おおぉっ!」
クルドが持っていた馬車の中。
私は窓から身を乗り出して前方に見える木製の柵と小さな家々に興奮した声を上げた。
「クルド、クルド!家が見えるよ!あれって人間の村?それとも町?ちっこいけど」
ちっこいといっても家々の周囲を覆う木製の柵は一辺で2キルあまりはあるだろうか。
『移動』の魔法を改良した際に何度か人間のふりをして人間の村を訪れたことはあるけど、口うるさいお目付役はいたし、こそこそ入口付近を歩いただけだ。
唯一一人でまともに見て回ったのは私が当面の拠点にするつもりだった草原そばの集落だけ。
何故そこだけ一人だったのかというと単純に魔力が足りなくて私しか転移できなかったという話。
それだって許された時間はわずかで、小さな集落だから見るものも少ない。
ボロい藁の屋根と長屋と明らかに育ちの悪い畑と痩せた人間と家畜。
それでも小間物屋で持っていた屑の魔鉱石とちっちゃな琥珀の指輪が売れて、人間の国のお金を手に入れられたから、私にとっては僥倖だった。
「……おおぉっ!」
クルドが持っていた馬車の中。
私は窓から身を乗り出して前方に見える木製の柵と小さな家々に興奮した声を上げた。
「クルド、クルド!家が見えるよ!あれって人間の村?それとも町?ちっこいけど」
ちっこいといっても家々の周囲を覆う木製の柵は一辺で2キルあまりはあるだろうか。
『移動』の魔法を改良した際に何度か人間のふりをして人間の村を訪れたことはあるけど、口うるさいお目付役はいたし、こそこそ入口付近を歩いただけだ。
唯一一人でまともに見て回ったのは私が当面の拠点にするつもりだった草原そばの集落だけ。
何故そこだけ一人だったのかというと単純に魔力が足りなくて私しか転移できなかったという話。
それだって許された時間はわずかで、小さな集落だから見るものも少ない。
ボロい藁の屋根と長屋と明らかに育ちの悪い畑と痩せた人間と家畜。
それでも小間物屋で持っていた屑の魔鉱石とちっちゃな琥珀の指輪が売れて、人間の国のお金を手に入れられたから、私にとっては僥倖だった。