洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-
なにがラッキーだ。

思うところはあるが今夜こそは馬車寝から解放されると浮かれていた私としては今更宿無しは辛過ぎる。
というかムリ。

致し方ないので「どうする?他を探してみるか?」と聞いてきたクルドに「もういいんじゃねーの?」と投げなりに答えた。

万が一クルドが邪な真似をしようものなら魔法使わないなんて決めごとは知らん。簀巻きにして窓から吊せば良いだけである。 


ところが部屋に入るなりクルドは2つ並んでいたベッドを端と端にずらしやがった。
そうして片方のベッドに自分の荷物を下ろすと、

「下で衝立か何か借りてくる」

そう言って部屋を出て行った。
残された私はぽかんとその背を見送った。

この時点では、私に気を使っているのかと少しは思った。少しだけど。

だがしかし!
戻ってきたクルドは部屋の真ん中を衝立で仕切ると私に言った。

「こっち側、俺の部屋だから。入る時はノックすること。あと夜はお互い侵入禁止」

--と。

いや、待てやこら。

それって私のセリフじゃね?




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