洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-
坂場から二階の部屋へ引きずられベッドへ放り投げられた私。

何故かクルドと同じくぐるんぐるん回る天井やベッドを眺めながら、しばらくは小さな声で歌を歌ってた。
歌いたくなったから。 

知っている歌がキモハゲを讃える歌だったのでいまいち気分は乗らなかったけど。

それから解毒のポーションを飲んで、ゴロゴロしているうちに部屋のライトが消された。


暗い部屋の中で、私は衝立の奥の気配を伺う。
クルドはもう寝ただろうか?
私が思いついた『いいこと』を実行するにはクルドには熟睡しておいてもらわなくては。

ふあ、と欠伸をしながら『イヤホーン』から聞こえてくる音を頼りに意識を眠りから阻む。 

……眠い。
めっちゃ眠い。

けど衝立の奥の気配もしんとして動く気配がない。
たぶん寝ている。

クルドだってずっと外で寝袋生活だったのだ。
きっと疲れもたまっているし、久しぶりのベッドとなると身体は休息を求めてやまないはず。


よし。

私はそうっと耳から『イヤホーン』を外すと『空間収納魔法』から小さな魔鉱石を一つ取り出した。
小さくて軽いものならなんでも良かったのだけど。

一つ、息を吐いて気持ちを落ち着かせる。

魔鉱石を手に握って--振りかぶる。

投げた石が衝立に当たって軽い音を立てる。
私は耳を済ませる。

うん、気配は変わらない。 
これは、寝てるね!

ぐふふ。
 
『寝起きどっきり』敢行じゃい!!

朝目が覚めると同じベッドに美少女が!
私の稚児発言で真っ赤になってたお子ちゃまクルドはどんな反応を見せてくれるのかな?

え?美少女?
もちろん私に決まっている。
ってか他に誰がいる。

いざゆかん!









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