洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-
そこらへんから記憶がない。

たぶん混乱し過ぎて意識が遠のいたか、夢であれば途切れたか。


「…………」

どっちだ?

あれは現実だったのか、夢だったのか。
でも現実だったとしたら私はいつの間に自分のベッドに戻ってきたのだろう。
夢遊病者のごとく自分で歩いて?
そんなことがあり得るのか。
だいたいだ、現実だったとしたらあのクルドの姿はなんなのだ。 
 
大人だった。
大人の男だった。

胸板も、肩幅も広くて、たぶん背もずっと高かったように思う。 
顔は大人びて少年らしいふっくらとした頬は少し痩けていた。いや、痩けていた、というよりは引き締まっていた、というべきか。
私は年のわりに小柄な方だけれど、だからといって12の少年の身体の中にすっぽりとは収まらない。
クルドと私なら私の方が少しだけ、ちょっぴりだけど背が高いのだ。
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