洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-
ライルは自分の髪を指でグシャグシャにかき混ぜながら、セバスの言葉を遮る。
自身の頬がわずかに熱を帯びているのを自覚しながら。




「まったく、しょうがねぇなあ」

ユナがいない。
そしてセバスはユナを探している。 

それはつまりユナは誰にも言わずにどこかへ行ってしまったということ。 
そしてそれは、この国では罪だ。
 
しょうがない。 
ユナがいなければ自分の大事な研究も進まないのだから。 

逆にユナさえいれば、どこででも研究はできる。 

「ああ、心配すんな。誰にも言わないから。ところでユナの部屋はそのままだな?」

メイドの少女は「はい」と戸惑いながらも答える。
それに一つ頷いて、ライルはなら、と口を開いた。

「ちょっと、その部屋見せてくれるか」
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