チャラ王子に捕まりました。
少し…、頑張ってみようかな?
「は、晴琉くん!ありがとう!」
「え?いや、俺は何もしてないよ。ただ、ひなちゃんのピアノまた聴きたいなって思っただけだし。あ、そうだ。これ」
思いついたかのように言うと、制服ポケットからスマホを取り出し画面を私の方へと向けた。
「QRコード?」
「うん。もし良かったら、ひなちゃんのライン教えて欲しいな?」
「え?!ら、ライン?」
「クスッ…。うん」
「ちょっと待ってください…。おわっ」
ポケットから慌ててスマホを取り出そうとした為、落としそうになってしまうのをなんとか耐える。
そしてラインを開くと、晴琉くんのスマホのQRコードを読み取った。
「やった!ありがとう」