それは、見事な
月曜日
月曜日は、自然に目が覚める。今日の希望ではなく、明日からの不安によって。
薄い扉の向こう側で、洗濯機がうなりはじめている。金属やプラスチックがぶつかる音が壁越しに伝わっくる。脱水をしているのか、ゴゴゴとけたたましい音がハルの部屋にも響く。時計を見れば、まだ6時15分だ。そこから、起きるきにもなれず、ハルは軽い寝返りをうった。まだ、覚醒してない頭に、いつも平日の朝になると、漠然とした不安が襲ってくる。母は朝6時に起きて、洗濯をして8時に出社する。それから、勤め先の小学校に車で出勤して、夕方の7時くらいに仕事をもって帰ってくる。それから、夕飯の支度をして、だいたい8時にハルと夕食をとるのだ。母には、このマンションがある。退職金もでる。何の保障もない自分とは違う。自分には、あんな風に働けない。小学校にいけば、確かな居場所があるのだろうか。だから、あんな風に朝から、働けるのだろうか。そんなとりとめない思いと、先がみおない未来への自分の不安を感じて、それから逃れるように浅い眠りに、身をゆだねる。起きてしまえば、現実と向き合わねばならない。ささやかな、現実逃避だ。7時45分に、母が大きな音をたててハルの部屋の扉を叩く。
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