君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
その日は僕の誕生日で。

母さんも父さんもいなくなったのも。

美桜に嘘ついたのも。

自分の命3年しか持たないと言われ、それを受け入れたのも。

全部そう。

幼い頃からずっと自分の誕生日なんて、いい思い出がない。

自分が生まれてきたことが祝福されていないかのようだ。

こんな僕なんて死んでしまった方がいいに決まってる。

あんなに短く感じた3年という月日が、今は長く感じる。

いっそ、もう死んでしまおうか。

そう思いながら室内から出ると、美桜がいた。
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