君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
何も力になってあげられなかった——。

「美桜は、僕と初めて会ったのは事件後だと思っているけど、本当は違うんだよ」

「優希…」

「美桜。隠しててごめんね」

僕はスッと立ち上がり出て行こうとした。

「待って…」

美桜が僕の服を掴んで引き止めた。

「なんで今まで冷たかったのに、急に優しくなったの?」

「さあ、なんでかな」

それだけ言って僕は病室を出て行った。

(ごめんね、美桜。さっきの質問の答えはね)

君にこんなことで泣いて欲しくないから。

こんなことを気にして悩んでいるよりもずっと、美桜は能天気に笑ってて欲しい。

まあ、そんなこと言わないけど。

僕の寿命は後2年。

優希said end
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