忘れられないひと【完結】

幸せの果て




「この前のあの人にはちゃんと断った?」

「あ、はい」



付き合い初めてすぐに恭介さんから確認された
そのあともちょくちょく原田課長の事を気にしているっぽい発言がある


「からかわれただけ」と言うが恭介さんは信じてくれない
信じてくれないどころか、更に真剣に嫉妬してるなんて言うから嬉しいやら申し訳ないやら

そんなだから未だにからかわれてるなんて、とてもじゃないけど言えないでいた



私と恭介さんのお付き合いは、驚くほどに順調だった
恭介さんへの気持ちは大きくなっていると思う

恭介さんからも不器用ながらも会えばちゃんと想いを伝えてくれる


今になって思うのは元カレと別れたのは、"忙しくなったから"じゃないと言うこと
想いが仕事に傾いたからだと気付いた
それほどにお互い好きの気持ちがなくなったからだ


だってあの頃よりも更に忙しいのに、ちゃんと時間を作る努力をしているのはやっぱり恭介さんに会いたいから



ただ、少し驚いたのは
あんなに紳士だった恭介さんはあの日、付き合い始めたその日に私を抱いた
私だってそれなりに経験もあるし大人だ
付き合ってもいない人でも体の付き合いがある友達だっていてる
付き合ってその日に、なんて驚きもしない

でも、相手は恭介さんだ
「離したくない、俺の部屋に連れて帰っていい?」なんて
なんだか恭介さんらしくなくて性急な感じに少し驚いた



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