柏木くんにはヒミツがある。
でも。
「……好きなの……」
もうとっくのとうに、柏木くんは、私の気持ちなんて筒抜けで。
それでも、ちゃんと言葉にして伝えたかった。
「……柏木くんの、笑った顔が、好きなの」
子犬みたいに、あどけない顔で笑うところが好き。
のんびりとした口調が好き。
怒ると怖いところも好き。
「優しいところも、声も仕草も、綺麗な指も、大きな背中も、話し方も、匂いも、細い腰も、全部好き」
「……」
「"好き"なんて言葉じゃ言い表せないぐらいっ、柏木くんのことが好きなのっ……」
ビックリした。
まさか、感極まって泣いてしまうなんて。
誰かに自分の好意を伝えることって、こんなにも勇気のいることなんだと、初めて知った。