俺、男装少女だから。
黒髪でガタイのいい体育専門の教師。
そして、俺のクラスの担任。



『あぁ、井上センセー。』



「お、おぅ。
意外と緩いんだな、美都。」



担任ぐらいいはいい顔しないとね。
使えるもんは使うさ。

『え〜?
それで何の用ですか??』



「特待寮の説明会。
他の4人には式前に連絡できたんだけどな。」



『あー、僕がリハーサルしてたから?』



「そうそう。
とりあえず視聴覚室に行くか。
多分、俺たち以外はもう揃ってるはずだ。」



『りょーかいです。』



センセーの後に続いてすっかり静かになった廊下を歩く。
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