恋を忘れたバレンタイン
 当然、次の新開発のチムーリーダーになる為の物であるが、長い出張になったのは、海外事業部への資格取得の為でもある。だが、一度で受かるものでは無いと言われていて、今回は試す程度にしか考えていなかった。

 だが、英語はなんとかなる、問題はこの短い期間でどれだけの技術を得られるかだ…… 

 資格を取得したところで、彼女が安心して俺の側にいる事を選らぶかどうかは分からないが、今は出来る事をやるしかない。


 俺は、無我夢中で資格を取るための勉強をした。しかし、思って居た以上に難易度の高いものだった。

 研修に行った者のほとんどが、ニューヨーク夜を楽しんでいた。

 だが俺は食事も愚か、夜は少しでも英語を上達させようと現地のスタッフと食事をしたり、必要な情報を得たりと必死だった。


 疲れた体を何とか保てたのは、あのチョコだった。
 食べるわけでもなく、ただ、テーブルの上に転がす。
 自分でもバカだと思う……


 その成果もあってか、ギリギリではあったが、何とか海外事業部への資格取得を手に入れた。
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