マジ恋相手は高校生


「ぜひ ○○銀行でお願いします
あっ!うちの銀行の定期預金は
金利が」と長々と説明された。


そして最後には
「今月後一件で達成なんだけど
ちょうどよかった!
小島さん気持ちほどでいいから
定期預金してくれない?」
定期の積み立てを勧められて
初対面でこれは無いな!と思った。


先に【ノルマ】と言うフレーズを出したのは
私の方だけど初対面で勧誘するのって
厚かましすぎる!


一応 今日は
彼女彼氏という紹介の場なのに!


その時
そばに座ってる女性たちが
アルコールを飲みながら
楽しげに会話をしているのが
聞こえてきた。


「小島さんは飲める口?」


「少しなら・・・
田中さんは?」


「飲めるけど そんなに好んでは
飲まないかな?
あの人達最低だね!
女性が飲んで酔っ払ってる姿って
見窄らしいにも程がある!
小島さんもあんなになるタイプ?」


「一度だけ記憶をなくしたことが
あります!それ以来あまり飲めなくて」


嫌われて上等だと思ったから
本当のことを言った。


すると案の定
「記憶を無くす?
無くすまで飲める口?
それはちょっと。。。彼女としては」


だから?
だからあまり飲めなくなった!
って言ったでしょ!



「ですよねぇ」なんて愛想笑い。


適当に食事して適当に会話して
別れた後 ゆり子に
お断りの電話を入れたのだった。


「性格が合いそうにないからごめん」


「そう?いい人なのに」


「田中さんには真面目な人が
お似合いだと思うよ
あたしなんかよりね
丁重にお断りしてて
あっ!向こうもそう言うかもあはは」


「何かあった?」


「お酒を飲む飲まないって事で
ちょっとね ごめんね」
と謝った。


楽しみにしてた父には
「あんなのこっちから狙い下げよ!
最低なやつだった!」と愚痴を言うと
「また婚期が遅れたな」と
大きなため息をつかれてしまった。






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