というわけで、結婚してください!
「どうせ、今夜は知らない男と過ごすんだったんだろう?」
と言われ、

 いや、そうなんですけどね、と思いながらも、逃げ道はないかと鈴はキョロキョロと周囲を見回す。

「なに逃げようとしてんだ。

 兄でも弟でも一緒だろ?
 同じ顔だし」
と言いながら、尊は扉に張り付いている鈴の顎に手をかけてきた。

「やはりやるか。
 もともとそのつもりだったんだ。

 お前には悪いが、お前を抱くまで、俺の復讐は終わらない」

「……何故ですか」

「さっき、秀も言ってたが――」
と言いかけ、何故か、尊は続きを言うのをやめた。

 代わりに、オフショルダーの鈴のウェディングドレスの肩をつかみ、引きずり下ろす。

「やっ、やめてくださいっ」
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