というわけで、結婚してください!
「す、すみません、征さん。
 ちょっとお待ちください。

 今、風邪で休みます、と入れたつもりが、カビで休みます、になっていたので、ちょっと先生に訂正のメッセージを送りますね」

 だが、こちらに背を向けていた征は振り返らなかった。

 庭を眺めていて、気づいていないのかな、と思い、そのまま更に訂正のメッセージを送っていたのだが。

「……全部聞いてたんですね」

 思い出したくない記憶だったな、と思いながら、鈴がそう言うと、征は、

「もう音声入力は諦めろ、と思っていたんだが。
 口を開いたら、笑いそうだったんで、黙っていた」
と言う。
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