というわけで、結婚してください!
「書くの大変そうです」
「助けてもらって嬉しいが。
徹底的に利用する気だな。
転んでもタダでは起きないやつだ」
と尊は呟いていた。
転んでも、か。
確かに、どうごまかしても、窪田は今回のことで、次期社長、征の不興を買ってしまうだろう。
「……申し訳ないことをしてしまいました」
と鈴が呟くと、尊は、
「お前がそんなことを思う必要はない。
俺が勝手にお前を巻き込んだんだから。
……ジイさんに言って、窪田とあのホテルはちゃんと守る」
と言ってくれた。
窪田が征に反逆しても、尊が跡を継ぐのなら、なにも問題ないのだろうにな、と思いながら、征とそっくりなその横顔を見る。
今の妻の息子、征か、先妻の子だが、長男の尊か。
なにを基準に、社長は跡継ぎを決めたのだろうかな、と鈴は思う。
「助けてもらって嬉しいが。
徹底的に利用する気だな。
転んでもタダでは起きないやつだ」
と尊は呟いていた。
転んでも、か。
確かに、どうごまかしても、窪田は今回のことで、次期社長、征の不興を買ってしまうだろう。
「……申し訳ないことをしてしまいました」
と鈴が呟くと、尊は、
「お前がそんなことを思う必要はない。
俺が勝手にお前を巻き込んだんだから。
……ジイさんに言って、窪田とあのホテルはちゃんと守る」
と言ってくれた。
窪田が征に反逆しても、尊が跡を継ぐのなら、なにも問題ないのだろうにな、と思いながら、征とそっくりなその横顔を見る。
今の妻の息子、征か、先妻の子だが、長男の尊か。
なにを基準に、社長は跡継ぎを決めたのだろうかな、と鈴は思う。