絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
「一からすべて話すよ」

「ぜひお願いします」

箸をテーブルに置くと、彼は椅子の背もたれに寄りかかった。

「じいちゃんは母方の祖父なんだ。どうしてあそこに入居しているかは、知っているよな?」

「はい」

それはもちろん知っている。奥さんを五十代の時に亡くされ、ひとり娘も嫁にいき、介助してくれる同居人がいないから入居されたと聞かされていたから。

「俺、昔からじいちゃんっ子でさ。小さい頃は毎日のように家に通っていたんだ。大きくなるにつれてなかなか会いにこられなくなったけど、それでも月に一度は会いにきていた」

うん、それも知っている。敏夫さんは月に一度、大好きなお孫さんが会いに来てくれるのを、ずっと心待ちにしていたもの。そして会った日のことを嬉しそうに話していた。

その時の敏夫さんを思い出し、頬が緩む。

「それにじいちゃんは、昔から俺の一番の理解者だった。長男として生まれたからといって、家業を継ぐ必要はない。好きなように生きろって言われてきた」

敏夫さんらしいな。私も同じようなことを言われた記憶がある。
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