絶対俺の嫁にするから~御曹司のイジワルな溺愛包囲網~
昼食は絵里さんや先輩たちと共に一階の社員食堂でとっている。この日も仕事やプライベートな話をしながら楽しく昼食をとり、化粧室に立ち寄ってオフィスに戻ると、そこには珍しく上杉さんの姿があった。

「やだ、上杉部長が来てる!」

「それならもっと早く戻ってくればよかったね」

なんて残念がる絵里さんや先輩方に、私は曖昧な笑みを浮かべるだけ。

やはり上杉さんの社内での立場は、想像通りだった。

女性社員から絶大な人気を得ている。仕事がデキて、誰に対しても分け隔てなく接し、時には厳しく指導もする。そんな彼に男性社員も憧れているようだ。

そしてとっても部下思い。時間が空けばこうして私たちの様子を見に来てくれる。今日はどうやら外回り先でお土産にクッキーを買ってきてくれたようだ。

昼休み中ということもあって、彼はみんなに取り囲まれていた。

その様子を遠くから眺めていると、絵里さんにがっちりと腕を掴まれた。
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