イケメンエリート、はじめての純愛⁇


映司は咲子の不遇な環境を思えば、無性に腹が立ってきた。
その元凶は間違いなくこの父親で、咲子をただの捧げ物としか考えていない。
映司は湧き上がる怒りに、一度、感情をリセットする。
自分自身を冷静に保たないと、宗一とのやりとりに勝ち目はない。

映司はあえて宗一の話の中身は無視をする。


「七条不動産は、僕の見立てでは、あと三年持てばいいところです。
不動産事業に関してはまだ救済の余地があるけれど、他の事に手を出し過ぎた。

日本文化、日本芸術、古典芸能、不動産とは別にあなた自身が推し進めてきたこの立て直し事業は、全く利益を出せずにいる。
もう何年、赤字が続いてますか?
それも相当額の。

中々、この時代に、この芸術関連の事業を前向きに持っていくには、知恵と労力とかなりの財力が必要となるのに、七条不動産の財力は、昔の最盛期に比べて下降の一途。
株価の状況に関しても同様で、だからその件についてはあえて話しませんが。

今の七条不動産にどこのコンサルタント会社も手を出さない。
それだけ内情は火の車だから」




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