イケメンエリート、はじめての純愛⁇


そして、その土曜日はあっという間にやって来た。
映司は前日に明智君とかなりの打ち合わせをした。

でも、その打ち合わせが上手く作用するかどうかは分からない。
だって、咲子の突拍子もない行動は、咲子を愛して止まない映司だって把握できてないほどだから。

映司は咲子と一緒に、その三楽亭へ向かった。
明智君とはその店の前で待ち合わせをしている。
咲子の家族は、一足先にそのお店に入っているという事だった。


「明智さん、今日は本当にありがとうございます」


映司が明智君に声をかける前に、咲子はそう言いながら明智君の元へ走って行く。

映司は明智君の事は大好きだけれども、でも、男性としてライバル視したときに、明智君以上に最強な人間はいない。
人心掌握術まがいの能力を持つ明智君に、映司はちょっとだけ不安を感じていた。


「明智君のターゲットは、咲子ちゃんのお母様だからな。
間違ってでも、咲子ちゃんに君の魅力を振りまいちゃダメだぞ」




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