イケメンエリート、はじめての純愛⁇


映司の手伝いは、後、ほんの数回咲子と会うだけで終わってしまう。
それくらい、EOCの人間からしたら簡単な仕事だった。
世界を駆け回る映司にとって、子供の宿題程度のお仕事だ。
ソフィアが簡単にお願いしてきた理由も分かった。

だけど、映司は少しでも長引かせたいと思っている。
映司が必要以上にこの案件に携われば、この団体、世界へ羽ばたいてしまうかもしれないけれど…

映司は、咲子と食事をとりながら一つだけ気になる事があった。
咲子が異常なほどに腕時計を見ている事だ。

この後に誰かと約束でもあるのか…?

映司はそんな事を考え出すと、何だか居ても立っても居られなくなった。


「仕事の件は、後は、その資料を皆で読んで検討してみて。
難しいようならいつでも相談に乗るし、でも、その通りに動いてくれれば、ほぼほぼ問題はないと思うよ」


映司は早くデートモードに入りたかった。
すると、その映司の思いがダイレクトに咲子に通じたのか、咲子は資料をさっさとバッグにしまい席を立った。


「映司さん、コーヒーを飲みに行きましょう」




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