溺甘同棲~イジワル社長は過保護な愛を抑えられません~

倉田が出ていき平穏を取り戻した社長室内で、片瀬は細く長く息を吐き出す。

(あとは優花だ。なにを置いても、必ず優花を取り戻す)

固く決意した片瀬は、スマートフォンの連絡帳を開いた。そこに表示されたのは数日前に入手したばかりの、あるナンバー。

深呼吸をして気持ちを落ち着けると、片瀬はそのナンバーをタップしたのだった。

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