溺甘同棲~イジワル社長は過保護な愛を抑えられません~
「これからちょっとしたパーティーがあるんだけど、彼女に似合う服を見立ててもらえないかな」
振り返った片瀬に優花が慌てて近づき、口もとに手をあててこっそり囁く。
「片瀬くん、私なら大丈夫だからっ」
いかにも高級そうな店の洋服では、優花にはとてもじゃないが着こなせない。それに、片瀬に洋服の代金を立て替えてもらうにしても、あとから払うのが大変だ。
同窓会に行かなければ、すべて心配せずに済むこと。
「大丈夫じゃないよ。いいから俺に任せて」
片瀬はあっさりと優花の訴えを退け、スタッフにもう一度「お願いします」と微笑んだ。
「承知いたしました」
その女性スタッフは両手を前に添えて片瀬に美しいお辞儀を返すと、優花に「こちらへどうぞ」と促した。