この気持ち、君に伝えてもいいですか?
「むっ、むりむりむり! 男の人なんて、わたし、お父さんくらいとしか話したことないし!」

「そんなこと言わないで優奈! これはチャンスよ! 恵梨、ぜひお願いしますっ!」

「ふふ、任せてちょうだい」


2人の意見は一致し、わたしはすっかり取り残された。

どうしよう、わたし幼稚園からずーっと女子の中で育ってきたし、男性と免疫なんてない!

それは美南も同じはずなのに、どうしてそんなに堂々としていられるの!?


「ねっ、優奈。大丈夫よ。御堂くんを信じて」

「あー。日にちはいつにしよう! 洋服を買って、コスメも新しいのを買わなきゃ!」


わたしに優しく微笑む恵梨と、すでに有頂天気味の美南。

そうして、恵梨の鶴の一声で、わたしの高校生活は一転、新しい世界へ踏み出そうとしていた。


高校2年生の6月。


わたしの退屈な毎日に、変化が訪れる……予感?




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