クラスメイトの告白。
体温計で熱を計ってみると、37.8度だった。
「病院に行かなくていいの?」
「平気だよ」
「それなら、横になって休みなさい」
「うん」
ベッドに横になった私に、お母さんは布団をかけてくれた。
「この音楽は、かけたままでいいの?」
「うん、そのままでいい」
「本当に好きなのね。このバンドのライブとかないの?」
「ライブ……そのうちあるかもしれないけど……」
「友達誘って行ってきたら?」
そうだ、ライブ。
ライブに行けば、伊原くんに会える。
テレビの画面越しじゃなくて、ラジオから聴こえる声じゃなくて、雑誌の写真じゃなくて、彼の姿を見ることができる。
二度と会えないわけじゃない。
「ありがとう、お母さん。ちょっと元気出た」
「明日は風杏の誕生日なんだから、ゆっくり休んで早く元気にならないとね」
お母さんの優しい微笑みにうなずいた私は、そっと目をとじる。
明日は、私の18歳の誕生日。
休日で、明日は学校も休み。
毎年のように、今年も家族にお祝いしてもらえるのかな。
ケーキやごちそうが食べられるのかな……楽しみだな。