クラスメイトの告白。


なぜ体育館裏に向かっているか……それは、今日の昼休みのことだった。


休み時間が終わる頃に教室へ戻ると、私の机の上にあったペンケースの下に、小さな紙が挟まっていた。


――――――――――――――

放課後、体育館裏へ来て。
このことは誰にも秘密で。

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たった2行の文章。


紙には名前も書いていない。


誰なのかはわからないけど、手紙の文字は男の子の字に見えた。


その紙を握りしめる私は教室の中を見まわすけど、目が合う人は誰もいない。


いったい誰が、この紙を……?


私は不思議に思いながらも、紙を制服のポケットにしまった。
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