お兄ちゃん系男子は我慢の限界。
校庭に出ると、地面に座り込んだ夏海が心配そうなクラスメイト達に囲まれていた。
その中に、あの鈴木の姿もある。
「大丈夫?本田さん」
心配そうに夏海に聞く鈴木。
「大丈夫!ギリギリ手付いたから、セーフ!」
そう言って笑ってみせる夏海。
「そっか、なら良かった」
「ほら、みんな大丈夫だからもう授業再開…」
「夏海!」
クラスメイト達の中をかきわけて、俺は夏海に駆け寄った。
「…え!?お兄…ちょっ」
驚く夏海を無視して、その手首を掴む。
…思った通り。手の平の皮が盛大にむけて、血が吹き出していた。
「何がセーフだよ。保健室行くぞ」
「えっ…ちょっと!!」
俺はジタバタ暴れる夏海を無理やり抱きかかえた。いわゆるお姫様抱っこというやつだ。
わっ…とざわめく夏海のクラスメイトたちは無視して、俺は保健室に向かって歩いた。
「ちょっとおろして!は、恥ずかしい!!」
夏海が真っ赤な顔して俺を見上げる。
…なんか久しぶりだな。
こうして夏海の顔、ちゃんと見るの。