再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「清に返すから、あいつのスマホ貸して」


「うん…」


渋々といった様子で涼真くんにスマホを渡している。


「本当なんだよ?信じて…」


今にも泣きそうな顔で訴えかけている。


涼真くんはただ黙っているだけ。


「信じてくれないよね、私のことなんて…」


「信じるとかそれ以前の問題?環奈のやったことは許せない」


「涼真…」


「人の物盗るとかダメだろ。いくら頼まれたからって…」


環奈ちゃんの言うことを信じてはいるんだ?



決めつけないあたりが涼真くんらしい。


「それが…その女の子にお金を貸したままなの。スマホの画像を消したら返してくれるっていうから…」



「…………」



涼真くんは再び黙ってしまった。



もちろん、清くんは怒り心頭。


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