濃密に溶かしてあげる
一人アタフタする彼を放って、私はカツカツと
ヒールを鳴らして自販機まで足を伸ばした

本当はドリップコーヒー飲むはずが、缶コーヒーに
化けちゃったじゃない

でも、、、

「ふふっ。」

自販機の反対の壁に背中を預けて、しばしの休憩

プルタブを開けて、コーヒーを口に含んだ

あ、そうだ

制服のポケットに放り込んだマシュマロ

生地の紺色の糸が付いていた

指でつまんで糸を取ると、そのマシュマロにキスを
した。

間接キス、、、
子供じゃあるまいし、何ドキドキしてんのよ


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