ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~


「行ってきまーす!」

「翼にぃ待ってー! 光にぃ、兄さん、行ってきます!」

 一足先に家を出た翼咲を追って、早足で妖斗は家を出た。

「おう、行ってらっしゃい!」

「ああ。妖斗気をつけてなー」

「うん!!」

 光輝と俺が順々にそれを見て声をかけると、それを聞いて、妖斗は元気よく笑って頷いた。

「ほら、さっさと行くぞー。じゃあな光輝!兄さん!」


 翼咲はそんな妖斗の頭をワシャワシャと撫でてから、家の鍵を閉めて、妖斗と二人で学校に向かった。


**

「はぁ……」

「兄さん、さっきからそればっか」

 ため息を吐いていると、光輝にそう指摘された。

「やっぱり昨日、何かあった?」

「……別に何も無いよ。ところで光輝、学校は?」

髪をくしゃくしゃと引っ掻きながら、俺は言った。

「ん、俺今日休み。午後に検診行くしな」

 頭の後ろで腕を組みながら、光輝は言う。

「あー、今日もだっけ?」


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