ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~
「こ、これは……」
光輝は俺の傷を見て絶句した。
……やっぱりこいつも、引くんだな。
俺の背中は全体を覆うようにあるバツ印の大きな傷が赤い糸で縫われている。まるで赤ペンで背中を覆うようにバツを書いて、それに横線を沢山引いたみたいだ。
ソファの後ろから俺の傷を見ていた妖斗と翼咲と翔太さんは、言葉を失っていた。
「……く、紅葉さん、これをやったのは」
光輝が俺の隣に座ってきて、縫い跡の周りにあるアザを触りながら尋ねてくる。
光輝の声は、とても震えていた。……かなり動揺してるな。
「美桜との喧嘩でできた痣も二つくらいはあるけど、それ以外は全部親父の仕業だよ」
「……え? でも、前に俺が見た時は、こんな痣なかったですよね?」
妖斗が震えた声で言う。
確かになかったな。隠してたから。
「隠してたんだよ。ボディ用のコンシーラーで。痣ならそれで簡単に隠せる。縫ったとこは隠すためにそれをぬるだけでかなり痛むから、やってなかったんだ」
「……そうなんですか」
妖斗が小さな声を出して、俺の言葉に頷く。
「……ハッ。傷が酷すぎて、なんて声をかければいいかすらわからないか?」
俺は戸惑っている光輝達を鼻で笑って、自虐するみたいに言った。