ネェ、オレヲアイシテ?Ⅲ~Promise or Secrets~


 黒髪を風になびかせながら、俺は淡い今朝の記憶を思い出していた。――あんなやりとりがあったことは、誰も知らなくていい。


 俺は妖斗との約束を守る。“黑蜜蝶の総長と副総長になろう”って約束を。もうこの世に黑蜜蝶なんて族はなくて。父さんと母さんがいたその族は、ただの伝説にしかなってないけれど。



 でも、それでも俺と妖斗で、黑蜜蝶は必ず復活させる。白龍を黑蜜蝶として復活させて、俺は妖斗と、あの約束を絶対に叶えるんだ。


 喧嘩だってする。強くなる。強くならなきゃいけないんだよ、大事な弟達のためにも。


 俺はまた、昔みたいに妖斗を守りたいから。





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