最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
条件反射で受け取るが、どうして渡されるのかわからなくてマジマジと兄の顔を見た。
「お握りとサンドイッチ。お昼食べていないだろう?ここの売店で買ったんだ」
そう説明して兄が私の横に座ると、「ありがとう」と言って袋の中を見た。
梅、鮭、たらこのお握りに、たまごサンドとカツサンド。
こんなに一杯買って来たんだ。
そんな私の心の声が聞こえたのか、兄は少し気まずそうに言った。
「香澄の好きなものがわからなくて、適当に選んだんだ」
「私ひとりじゃ食べきれないので、一緒に食べませんか?」
兄にそう提案したら、彼は小さく笑った。
「そうだな。今俺達が倒れるわけにはいかないもんな」
ふたりでお握りとサンドイッチを食べたが、父のことが気になって味なんかしなかった。
兄が言ったように、今倒れてはいけない。
手術室から看護師が出てきて兄と言葉を交わす。
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