最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
クンとパンの匂いをかぐ。
「うーん、いい匂い。作るのって難しいですか?」
ホームベーカリーに興味があって、彼に質問する。
「いや、材料計って入れるだけ。予約も出来るし、ご飯炊くみたいなもんかな」
その説明を聞く限りでは簡単そう。
「そうなんですか。やっぱり値段高いですよね?」
「二万前後くらいじゃないかな」
彼から値段を聞いて、買えなくもないな……と思った。
「思ったよりは安いかも。あ~、でもキッチンに置き場所が……」
自分のアパートは一Kで狭いし無理だ。
冷蔵庫の上にはレンジが置いてあるし……。
それに、置き場所以外にも問題がある。
材料費も結構するだろう。
スーパーの食パンの倍以上はするなあ。
バターが高くてマーガリンで我慢してるくらいだもん。
こんなところで所帯じみた発想をしてしまう。やっぱり憧れで終わりそうだ。
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