隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー

「悪いな急に。
仕事とは関係ない話なんだが…」

「………!?」

石川部長が申し訳なさそうな顔をして呟いた言葉に、一瞬目を見張った。

「二人だけになれる所で話がしたい」

「え、あの…」


な、何を言い出すんだ石川部長は。
他の社員の遠慮がちな視線を背中に感じながら目を泳がせる。

私と石川部長に何かプライベートな話なんて…。
もしかしてジャケットの事?
それだったら昨夜クリーニング屋に取りに行って今日持ってきているけど、
こんな言い方はおかしい。

人のせいにするのは良くないけど、
こういう事が嫌がらせを受ける原因の種になっているんだろうな…。

内心で少し肩を落としながら、
机の上に置いておいたジャケットの入った袋を取ろうと手を伸ばす。

「部長、ジャケットでしたら…」

「あぁ、それはまた後でいい。
今から時間貰えるか?」

「え…」

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