イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛

保護者もお手上げだからって、家庭学習を放棄しないで見てやってよ！何でもかんでも、学校に全責任を転嫁すればいいってもんじゃないんだからぁ〜！


悔しさが込み上げ、大きな声で文句を言い出しそうになってたら、耳の側でクスッと笑う声がして＿＿。


「なんだか知らねぇけど、かなり重症だな」


ボソッと呟く声が聞こえ、ギョッとしながら目を開けた。

誰？聞いてたの！？と焦って体を跳ね上げると、「おっ」と驚く声がしてビクッと背中を硬直させた。

ぼうっとした状態のまま、眉間に皺を寄せつつ目を向けて見ると、白いＴシャツを着た男性が私の方を向いていて、ポカンとした表情がホッとした様に変わり、「目が覚めた？」と声を掛けてくる。


（えっと……誰だっけ）


ぼんやりとした頭で記憶を手繰り寄せながら、男性の背後に見える景色に視線を移した。


（ここ……病院？）


白い壁にブルーの天井。
カーテンで仕切られるベッドが四つ並んでいて、そのうちの一つに自分がどうも眠ってたらしいんだが……。


（え…と、この人は…）


丸椅子に座るイケメンに目線を向け直す。
確か何処かで会ったような…と思った瞬間、ハッと思い出して指差した。