六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】


「高校からの三科はともかく、相馬は知らねえの? 母さんと小雪(こゆき)さんが一緒に起業したのとか」


「……自分からは言ってない」


「巽(たつみ)は知ってるけど?」


「話したの?」


「うん」


「お前は……なんか、晃くんの生き方ってラクでいいよね」


「さゆもそうやって生きりゃあいいじゃねえか。学校じゃあらしくもなく『雪村』なんて呼んで」


「晃くんは目立つんだよ。私は晃くんとつるんで悪目立ちしたくないの」


「さゆも十分目立ってると思うけどなあ」


「晃くんのせいだろうよ」


……実を言うと、晃くんの家も母子家庭だ。


私と境遇は違うんだけど、晃くんとは中学で同じクラスになった。


私のお母さんと晃くんのお母さんの奏子(かなこ)さんは保護者会で知り合って、お互い母子家庭ってことから仲良くなって、私たちが中一の終わりに二人で起業までした。


今は従業員を五人ほど抱えるIT企業で、仕事の統率を社長の奏子さんが、経理が得意なお母さんが副社長で経営を担当している。

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