セカンド レディー
「柚姫って料理とかすんの?」
「え?しないけど」
お店を周り必要なものを買い揃え、武智さんの車を待っている時に訊かれた一言。
「いつも外食なわけ?」
「食べても一日一食。その時は、奢ってもらってる。3日ぐらいは食べなくても平気だよ」
あたしも生身の人間。食べなかったらお腹はすくけど、毎日は食べなくても平気。現にこうやって元気に生きてるわけだし。
「流石に食べなさすぎだろ。毎日外食やらコンビニだと体に悪い。陽向が作る飯、美味いから食え」
食えって言われても…。
「あたし、まだあなた達のこと信用してないから」
信用してない人が作ったものなんか誰が食べるか。
何入れられてるか分からないし。かと言って、買ってこられたとしても無理。
混入させる機会なんていくらでもあるわけじゃん。
そんなひねくれたことを考えてしまうのは、過去の出来事が原因かもしれない。
「霜華はさ、柚姫の事信用してる」
…は?
何を言い出すかと思えば、なに?
信用してる…?
そんな嘘、信じるわけないでしょ。