セカンド レディー
「恭平くんは昔からの付き合い。だけど信用はしてない。瞬くんは単純そうだから利用しやすそう。魁斗くんは計算高いよね、おまけに裏表が激しい。陽向くんは、表向きは仲良くしようと見せかけてるけど、あたしのこと警戒してる。それにあの目、まるであたしのこと見張ってるみたいだよ。そして、流牙くん」


ゆっくりと顔を上げ、彼の顔を見る。


10センチヒールのショートブーツを履いていても、身長差が縮まった気がしない。




「あなたが一番よく分からない」



初めて会った時、あたしのこと嫌いだって思ったでしょ?

ううん、嫌いって感情すら持たなかったと思う。

それがこの短期間で…。

他の人はわかりやすいよ。けどね、あなたが一番感情を読めないの。



「それが今、あたしが受けた霜華の印象。そんな人たちのこと、信用しろって方が無理だと思うけど?」



あたしは簡単に人を信じないし、男に依存もしない。


絶対に心は許さないって決めてるんだ。


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