またきっと君を好きになる。


もしかしたら、私にもああいう風に泣いてくれている人がいるのかもしれない。

そう思うと、頭の奥にずきんと鈍い痛みが走った。


誰かが私のために泣いてくれているとして、でも私はその誰かを思い出すことが出来ない。


つらい。こわい。さみしい。


明日がこんなにも怖いなんて知らなかった。


明日が来なければいい。


ずっと今日でいれたら、私はあの男の子のことも、看護師さんのことも先生のことも、覚えていられるのに。



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