またきっと君を好きになる。


三時頃に、また私は庭へ散歩に行った。

今日は私もクヌギの木のベンチに座ろうと思って向かうと、先客がいた。

昨日の人だ。


とても優しそうな目をした男の子だった。少し疲れた顔をしているのが気になった。


「あの、隣座ってもいい?」


そう声をかけると、男の子はベンチから飛び跳ねる勢いで立ち上がった。

驚いて後退りすると、私以上に驚いた顔をしたその子が私の顔を凝視した。


お昼ご飯のカレーが口の端に着いているのかと思って、慌てて手をやったけれど、そうではなかったみたい。


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