またきっと君を好きになる。
「とも、り……?」
心地よい低い声で男の子は私の名前を呼んだ。
私のことを知っている人らしい。
目を伏せて記憶をたどってみた。しかし酷い頭痛がして思わずその場にしゃがみこんでしまった。
男の子は慌てた様子で私の肩を支え、ベンチに座らせてくれた。
「……ごめんなさい、急に酷い頭痛がして。ありがとうございます」
小さく頭を下げると、男の子は一瞬泣きそうな顔をして、直ぐに目じりを下げて微笑んだ。
しばらく目を閉じて休んでいると、頭痛は直ぐに納まった。
男の子はその間ずっと背をさすってくれていた。
「あなたは、私の知り合いですか……?」